試行錯誤を繰り返す日々の中、スタッフがハイサイダーのジョイントを2節目で切り離し、ブレードをつけて泳がせていたところ、いろいろなルアーのボディにブレードをつけてアクションを見てみようということになった。
様々なボディ形状やブレードセッティングでテストを繰り返すも、理想のレスポンスを得られずあえなくボツになったモデルたち。ウィングを取り去ったカクルボディや、体高があるもの、ベリーがフラットなモデルなど、形状はさまざま。
右下の写真は、ハイサイダーのヘッドのコアだけを使った試作品。カッターでひたすら削り、ブレードアクションとのバランスをとった。
そしてウェイト調整を行い出来上がったプロトは、変則的な動きをタダ巻きで繰り出す、デスマン・アクションの原形を見せてくれたのである。面白い動きを見せたこのプロトを元に、チューンアップが行われていく。
ボディ形状は円筒形に。ブレードをつなぐヒートンは、できるだけ腹側に刺すほうがアクションが良いことがわかったが、ときどきフックとブレードが絡んでしまう。下の写真は1mmφステンレスワイヤーを使って試した、ヒートンが長いモデル。
フックがボディに刺さってしまうトラブルも発生していたため、フックの暴れを抑えるようボディに深く埋めていたが、フッキング率が低下してしまいNG。また、大きな変化として、“顔”がボディ側面から消えた。
そしてたどりついた形がこの写真。
横アイと絞り込まれたヘッド形状の相乗効果で、水面直下を安定して泳ぐようになった。ツンのめるようなボディのヒラ打ちを起こす連続アクションも、レスポンスがよくなった。
このあたりで顔のモールドがボディ上面に作られることが決まる。
ヒートンはやや短いものになった。サイレントキラーからの流用パーツなのでネジが切られているのがわかる。フックがボディに刺さるトラブルは、小径のカップでは改善できなかったため、カップサイズをいくつか試すこととなる。